本文
仏説摩訶般若波羅蜜多心経
観自在菩薩。行深般若波羅蜜多時。照見五蘊皆空。度一切苦厄
色不異空
是諸法空相
是故空中無色無受想行識
無眼界
無智亦無得
菩提薩埵
心無罣礙
依般若波羅蜜多故
故知般若波羅蜜多
能除一切苦
即説呪曰
般若心経
解説
般若心経は、言わずと知れた有名なお経です。
宗派関係なく広く読経に使われており、どこの寺院においても問題なく読みあげることができます。
中国の僧侶である玄獎三蔵という経典の翻訳をしていた僧侶によって訳されたと言われていて、最後の「羯諦」と出てくる部分などはサンスクリット語のお経の音を近いかたちで表現しているとされています。
短いお経ながら、仏教における真理を表したお経なので、意味を理解するだけでも学びになると思います。
実際、真言宗の勤行次第には、
般若心経は仏教の精養、密蔵(ミツゾウ)の肝心なり
このゆえに誦持講供(ドクジコウク)すれば苦を抜き楽を与え、修習思惟(シュジュウシユイ)すれば、道を得、通を起こす。
まことにこれ世間の闇を照らす明燈(ミョウトウ)にして、生死の海を渡す船筏(イカダ)なり。
深く鑚仰(サンゴウ)し、至心に読誦(ドクジュ)したてまつる。
とあります。つまり、
般若心経は仏教の十分な内容を含み、仏教の秘めたる部分の要である。
それゆえに、写経したり読経を行うことで、苦を抜いて楽になり、何度も繰り返し思考すれば、悟りを得て、神通力を起こす。
本当にこれは、世間の暗闇を照らす明かりとなり、生きる者、死んだ者を渡す船になります。
深くこれを尊びあおいで、切実にひたすら読経されるのがよいことです。
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